神奈川のラーメンマニアの間で“幻の店”と噂になっていた、ふるたラーメン店へ行きました。
なぜ幻かと言うと、テレビや雑誌などメディア上には決して出てくることがなく、ネット上でも住所や電話番号は伏せられていました。その当時は検索しても本当に住所等が出てきませんでした。
80代の腰の曲がったお婆さんと50代のおばさんが細々とやっているので、そっとしておいてあげたい、ということからどのサイトでも詳しい情報は伏せられていたのです。
某サイト管理人殿にお願いして、住所と電話番号を極秘で入手したので訪問できました。

バス通りから細い路地を入った住宅街にある普通の家です。
営業時間は昼の2~3時間程度、そもそも営業日が不安定。臨時営業の店とも呼ばれていたのですが、この日は電話で営業を事前確認、無事訪問できました。
店内は実際に使用している黒電話に招き猫など、昭和30年代で時間が止まったような、作り物でないノスタルジックな空間。時間が静かにゆっくり流れている感じです。

メニューはラーメンの他にチャーシューメンやタンメン、五目そばなどの札が掛かっていますが、ラーメンしかできません。
鶏ベースのスープは、あっさりとしたなつかし系の味わい。しかし表面に油の層があり、オイリーな一面もあります。この油膜のおかげで最後まで熱々です。
麺は日によって取り寄せる製麺所が違うというような噂も有りましたが、この日は細めのやや縮れで、茹で加減は少々柔め。
モモ肉のチャーシューは肉厚で味付けシッカリ。噛むほどに味が出る焼豚といった感じでした。
お婆さんの姿が見当たらなかったのでお勘定時に聞いてみたのですが、残念ながら2002年に亡くなられたとのこと。
その後、おばさんが細々と営業を続けましたが、2009年の4月に閉店されたようです。
ということで、文献の紹介は無し。資料は、当日いただいたタオル。熨斗紙が付いていましたが、紛失してしまいました。

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